|
| ■ 「ヱリダヌスの塔」の世界 ■「ヱリダヌスの塔」の舞台 ■登場人物紹介 ■ |
![]() 「ヱリダヌスの塔」
|
|
メールマガジン第1回(主役、未登場)(苦笑) |
凸■■■■凸■■■■凸■■■■凸「ぶれんど☆こおひい」ぷれぜんつ凸 ヱリダヌスの塔(第1回) 作:綾元ゆかり 凸■■■■凸■■■■凸■■■■凸■■■■凸■■■■凸■■■■凸 ----作者より---------------------------------------------------- 突然連載を始める事になりました。前作と違いFTですが、久しぶり に読んだ作者が楽しんでしまったので、皆様にも楽しんでいただける と思います。引き続きご愛読お願いします。 --------------------------------------------------------------- 塔は、“闇”に覆われつつあった。 巨大な岩山をくりぬいて造られたヱリダヌスの塔は、元々、昼間でも光が あまり射し込まない造りになっている。これは、万が一敵が侵入して来たら、 たいまつの灯りを消し、暗闇に慣れた塔人に有利な戦いへ導く為である。 緑の国と赤い国を結ぶ唯一のルートであるヱリダヌスの塔は、昔からふた つの大国に幾度も攻め込まれているので、塔という名ではあったが天をもつ く高大な要塞といった方がよかった。 しかし、今回の敵は違った。 「親父殿!」 ヱリダヌスの塔最上階の塔守の部屋へ行っていた父・アルゴラブが、よう やく戻ってきた。「お爺(じじ)殿は…」 アルゲンテナルの祖父・老アルゴラブは、このヱリダヌスの塔に住み守っ ている塔人の長(おさ)・塔守を務めている。父は状況の悪化をみて、部屋 にいるはずの祖父を迎えに行ったのだ。 しかし父は、何も言わず、アルゲンテナルの腕をつかむとそのまま塔のも っと下部へと急ぐ。「!?…っとっ、親父ぃ!お爺は、どうしたんだよ!」 「…毒をもられておった。」 硬い表情で塔の階段を下りながら、アルゴラブは答えた。「さすがは塔守 殿、塔の鍵まではあの女に奪われてはいなかったが…」 「…お爺が…」 アルゲンテナルは、ショックを隠しきれなかった。父や他の塔人にはムカ つきいらついてつい、反抗的な態度をとっていたが、老アルゴラブにだけは 素直になれた。老アルゴラブは信頼篤く、緑の国・赤の国どちらからも一目 おかれるほどの人物で、アルゲンテナルも尊敬していた。 その、お爺殿を…。あの、女術使いめ…! 「…お爺殿が殺されたってぇのに、親父はおめおめ戻ってきたのか!?」 「塔人相手にお前は、戦えるのか?」 アルゲンテナルは、唇をかみしめた。女術使いに心を操られているとはい え、共に塔で暮らし塔を守ってきた家族同然の仲間である。小太刀がふるえ るはずがない。現にアルゲンテナルの小太刀は、腰に収まったままである。 「それにあの女、自分の意のままに操れぬ人間は全て、処分しておった。… “蒼眼の悪魔”に殺らせてな。」 「“蒼眼の悪魔”!?」 父に腕を引っ張られていなかったら、アルゲンテナルは、その場で立ちす くんでいたに違いない。“蒼眼の悪魔”は、なかなか寝ようとしない子供に 「“蒼眼の悪魔”が食べに来るぞ」と脅せば、あまりの恐怖に眠れなくなる というほど恐れられている、異形の存在なのだ。 「あの女…“蒼眼の悪魔”も意のままに出来るのか!?」 アルゲンテナルはようやく、父が急いでいる理由が判った。風よりも速く、 葉がすれる音より静かに忍びより、血の海になるまでかみ殺す。闇魔より恐 れられているそんなやつに捕まれば、たとえ親父でも命はない。 塔の最下部まで来ると、アルゴラブはやっと立ち止まり、塔守の部屋から 持ち出した塔の鍵を壁の鍵穴に差し込んだ。石の壁は重々しい音をたてて横 に開き、地下道の口を開ける。 「行け。」鍵をアルゲンテナルに渡すと、アルゴラブは腰の小太刀を抜いた。 「いや、行くのは親父殿だ。お爺殿がいなけれゃ、親父殿が塔守に…」 「お前ではあやつの盾にもならん。」アルゴラブは小太刀を構えたまま、今 来た通路をじっとにらみつける。「今からお前が、塔守だ。」 「それは出来ねぇ!」 「出来ない男なら、とっくの昔に勘当しておる。特に、お前の様ないい加減 で口先だけの、不肖の息子はな。」 「…親父殿…」 塔の暗闇とは違う重く陰湿な“闇”のひた寄る気配が、アルゲンテナルで もはっきりと感じとれるようになって来た。 「外ではそろそろ、緑の国のやつらが到着している頃だ。無事抜け出せても、 油断するでないぞ。」 アルゴラブは振り向きもせず、今来た通路へ――“闇”のやって来る方向 へ、戻っていった。 「…やってやるよ、親父殿。」 アルゲンテナルはにやりとしてつぶやくと、塔の鍵を握りしめ、父が開け てくれた抜け道を塔の外へと駆けだした。 何故か涙が止まらなかった。いくらぬぐっても、流れ落ちてきた。 (第1回終・第2回へつづく) =============================================================== ≫バックナンバーへのリンク先 http://backno.mag2.com/reader/Back?id=0000086548 ≫メールマガジン「ぶれんど☆こおひい」は、上記にて、 発行した全ての号を公開しています。(新着順に並んでます) ★2002/03/15〜10/04「シャドゥ・ハンター」(1〜30号)[完結] ★2002/10/11〜 「ヱリダヌスの塔」(31号〜)[連載中] =============================================================== >登録・解除の方法 「綾元のページ」のURL http://www8.ocn.ne.jp/~ayamoto1/ >メールマガジン「ぶれんど☆こおひい」は、上記URLより いつでも登録・解除できます。綾元あてメールも送れます。 「ヱリダヌスの塔」の設定紹介もしてます。 >解除は http://www.mag2.com/m/0000086548.htm からもできます。 =============================================================== メールマガジン「ぶれんど☆こおひい」第31号 「ヱリダヌスの塔」第1回(全25回ほど) 発行日:2002年10月11日(週刊発行) 発行責任者:綾元ゆかり 発行システム:まぐまぐ http://www.mag2.com/ マガジンID:0000086548 =============================================================== |
![]() |
| 一番上に戻る |
![]() 「ヱリダヌスの塔」の世界
|
|
魔法のないFTワールド このFTでは、魔法は存在しない。術使いが使う、人間の心の弱みにつけこんで人心を操る“術”――映画『スターウォーズ』のフォースの様なものがあるだけである。 今ではその“術”も、悪意ある存在“暴虐王”により人間を支配する道具として使われる様になり(いわゆる「ダークサイドが覆ってきた」訳ね)(笑)、 天体の運行で未来を予知出来る星観人(ほしみるひと)や“目に見えぬもの”の言葉を解する“星の民”は、それに対抗する存在“シェラタン”の出現を予感し、待ちわびている。 「ヱリダヌスの塔」はシリーズ唯一の長編で、シリーズのターニングポイントとなる作品。ちなみにこの続編の執筆予定はありません。執筆済みの短編(エピソード)のWeb公開はありえますが。 |
![]() |
| 一番上に戻る |
![]() 「ヱリダヌスの塔」の舞台
|
|
緑の国 三方を海に、西方を白い山脈に囲まれた、緑豊かな草原の国。メルクとスウドの父王が大陸を統一して大きくなっていった。 |
|
ヱリダヌスの塔 白い山脈に位置する、緑の国と赤い国を結ぶ唯一のルート。巨大な岩山をくりぬいて作られた塔で、どちらの国にも属さず独立自治をとっている。 |
|
朧日(おぼろび)の谷 通称“人喰らいの谷”。白い山脈に位置する、緑の国と赤い国を結ぶ唯一の谷であるが、入った人間は二度と生きて戻らない、深い森と霧に覆われた謎の森。“星の民”がひっそりと暮らしている。 |
![]() |
| 一番上に戻る |
![]() 登場人物紹介
|
| サダル・メルク |
シェラタン スウドの実弟で、王の補佐役 *「サダル」は王族の尊称 |
| サダル・スウド | 緑の国の若き王で、メルクの兄 |
| ナオス | メルクの乳兄弟 |
|
キタルファ ホマム ディフダ |
王の臣下 〃 〃 |
|
アゲルファファゲ プルケリマ |
王に仕える星観人(ほしみるひと) 男装の星観人(ほしみるひと) |
|
アルゲンテナル アルゴラブ |
ヱリダヌスの塔の塔守 アルゲンテナルの父 |
|
ニハル ネカル |
塔の守人 〃 |
|
ゾズマ セギヌス |
女術使い 今は肉体無き暴虐王 |
|
アクベンス ワサト |
“蒼眼の悪魔” 朧日の谷に住む“星の民”の長(おさ) |
| ポリマ | メルクの想い人 “目に見えぬもの”の言葉を解する、不思議な女性 |
|
| 一番上に戻る |