新潟の怪談 ![]()
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大切な皿を割ってしまったため殺されて井戸に投げ込まれたお菊さんが、毎夜毎夜井戸から「一枚、二枚・・・九枚、一枚足りない」とすすり泣く声が聞こえてくるというあの有名な「番町皿屋敷」の物語。実はこれに類似する物語が日本全国にあるのは不思議な話です。越後にもありましたのでご紹介しましょう。 |
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■お今ケ淵(三条市) 昔、三条の生駒六左衛門という郷士の家に、お今という女中がいた。 三月節句の前日に、お今は家宝のようにしている皿10枚を洗ってくることと、節句につかうもち草を摘んでくることを主人から言いつけられた。 新保の五十嵐川にやってきたお今は、淵の近くの洗い場で皿を洗ってから、土手に生えているもち草を摘み始めた。しかし、時期が早いためもち草があまり生えておらず、思いのほか手間取ってしまった。 洗い場に戻って乾かしておいた皿を箱に入れようとしたら、一枚たりない! なんど数えなおしても一枚たりないのである。 お今は、気が狂わんばかりに川岸を探し回ったが見つからない。ふと深い淵の底をみると皿らしきものがキラリと光ったので、お今は夢中で淵に飛び込んでしまった。 お今は再び淵から上がってこなかったのだが、それから月夜の晩になると淵の中から「一枚、二枚、三枚・・・九枚」と数える声が繰り返し聞こえたという。それから人々はお今を哀れんで、この淵を「お今ケ淵」と呼ぶようになった。 |
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■おまきの滝(佐渡市) 昔、羽茂町本郷に仮屋という城があった。 あるとき越後から大切なお客が来るというので、殿様は唐土渡来の皿10枚を使うことにし、次女のおまきに洗ってくるように命じた。 おまきは仮屋の近くにあるおだいら川の滝に行って皿を洗った。ところがあまりにも緊張していたため皿一枚を落として割ってしまった。嘆き悲しんだおまきは、その夜、おだいら川の滝つぼに身を投げて死んでしまったのである。 それからというもの「一枚、二枚、三枚・・・九枚」と数えたところで滝水の落ちる音と「わあっ」という泣き声、さらにドブンという入水のおとが聞こえてくるようになった。人々はこの滝を「おまきの滝」と呼ぶようになった。 |
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■皿かぞえの池(佐渡市) 昔、金井町泉にある多聞寺にひとりの下女がいた。 ある時、法事に使うというので寺で大切にしていた皿十枚を下女が洗っていたのだが、ついその中の一枚を落として割ってしまった。 悲しんだ下女は、寺の裏にある畑の中の池に飛び込んで死んでしまった。 それからというもの、池の中から「一枚、二枚、三枚・・・九枚。一枚たりない、わあっ」という泣き声が聞こえてくるようになった。人々はこの池を「皿かぞえの池」と呼ぶようになった。 |
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■皿かぞえの畑(佐渡市) 昔、真野町竹田の「こうや」と呼ばれている旦那様の屋敷にいた召使いが、大切な皿10枚を洗っているときに1枚を落として割ってしまった。 その悲しみのあまり、その召使いは裏の畑で自らの命を絶ってしまった。 それからというもの、夜になると「一枚、二枚、三枚・・・九枚」と皿を数える召使いの声が聞こえてくるようになり、人々はその畑を「皿かぞえの畑」と呼ぶようになった。 その旦那様の屋敷には今も古い五輪塔が経っているらしいが、その召使いの冥福を祈って立てた墓だという。 |
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