

< その1 > : 愛らしい、ドクダミの花
今は昔、現在の年齢の半分もいっていない、ぴっちぴちの中学生時代の話である。 私は草花が好き。自分で育てはしないけれど、見るのは好き。 ある日の下校時、学校への登り口付近で、ドクダミの花を見つけた。 初めてドクダミの花を見たのだ。今までは、葉っぱしか見たことがなかった。 へえ~、地味だけど、白くて可愛い花が咲くんだな~。 小さな花瓶に入れて飾ってみては?と思いそのドクダミを摘んだら、物凄いニオイが! そう、私は知らなかったのだ。ドクダミは物凄いニオイがすることを!! しかし、ニオイに敏感な私には耐えられない。 (長崎・浜の町アーケード奥の地蔵様(?!)の線香臭が、風向きによっては約200m離れた アーケード入口でわかる程) 学校の手洗い場の冷たい水で一生懸命手を洗ったが、臭いは全然取れない。 こういう時に限って、石鹸も見あたらない。 何度も何度も洗ったのにニオイは取れない。 近くのタワシが目に入った。勿論それをつかんでゴシゴシ洗ったのは言うまでもない。 手が冷たくなっても、痛くなっても、赤くなっても、しびれるまでゴシゴシ洗ったアホが 一人・・・。
< その2 > : 閉脚跳びで、職人カタギ
これも、現在の年齢の半分もいっていない、ぴっちぴちの中学生時代の話である。 体育の授業で、跳び箱の「閉脚跳び」をやっていた。 跳び箱の開脚跳びは別に苦手ではないが、なぜか閉脚跳びだけは出来なかった。 一生懸命練習したが、なかなか上手くいかない。 そうこうするうちに、テストの時間になった。 「よし!」と腹をくくって、気合いを入れて臨んだ。 タッタッタッタッと走り、勢いよくドンッと踏み切って跳んだら・・・ やった、跳べた! v(^0^)v しかし「バキッ」と音が。よく見ると、左手薬指を思い切り脱臼していたのであった・・・。 その後、左手薬指は1.5倍程に青白く腫れあがった。 それでもエレクトーンを弾いていた私は、職人カタギとでも言えるであろうか・・・。(^^;
< その3 > : 行く末はラグビー選手
高校の体育の授業でのことである。 その日はラグビーもどきの、パスの練習をした。 4列に並んで、向かい合わせの人と交互にボールをパスをしながら走るのだ。 1・2列目はこちらから向こうへ、3・4列目は向こうからこちらへ移動する。 とうとう私の順番だ。 相手とパスしながら走っていたが、私とは反対列の組の人とぶつかってしまったのだ。 私のヒジは、彼女のみぞおちにガップリとハマってしまった。 後で聞いた所によると、彼女は一瞬、息が出来なかったそうだ。 私にはラグビーの才能があるのかも知れない。
< その4 > : 夢遊状態の女
これも高校の体育の授業でのこと。 その日はバスケットの練習をした。 私は足が遅いし、瞬発力もない、持久力もない。 従って、走り回る競技は嫌い。 よって当然、バスケットも大嫌い。 きつくて面倒なので、ゴール近くでブラブラ。 ちょっと風邪ぎみで薬を飲んでいたせいか、頭はボーッとしていた。 半眠り状態で参加していたのだ。 いきなり、頭にショックが!そう、バスケットボールがぶつかったのだ。 それも、モロてっぺんに!! 「痛かやかね~、何すっとね~」 友人は答えた。 「ゴールの真下におるとやもん、当たると当たり前やろーが!!(-_-#」 そう、私はいつのまにか半眠り状態で、ゴールの真下にいたのだ。(記憶がナイ!) 友人には、返す言葉もなかったのであった・・・。

< その1 > : 初めてのオペラ合唱
私は昔から楽器との縁は深かったが、歌との縁は皆無に等しかった。 初めての合唱、初めてのオペラ(見るのも聞くのも参加するのも)、 初めての舞台セット、初めてのメイク・・・。 初めてづくしの私にとって、特に興味をそそられたのは、舞台セットとメイクである。 美術は川口直次さん。さすが、大変美しい舞台だった。 メイクは・・・合唱団は、自分でやる!がーん(;_;) ・・・メイク室で、プロのメイクさんにして貰うのに憧れていたのに・・・ 私は生まれてこのかたノーメイクなもので、化粧の仕方がわからないのだ!!(^^; ゲネプロの日、初めてどうらんを手にした。 とりあえず説明は受けたが、いまひとつ要領がつかめない。 が、仕方ないのでどうらんを肌に塗りこみ、よしっ、ベース完成! と思ったら、合唱のメイクチェック係(殆ど花嫁メイクさん!)から早速チェックが入った。 「どうらん、薄すぎ!肌の色が隠れるまで塗らないとダメ!」 ・・・初めてなんだってば!・・・
再度どうらんを塗りこみベースが完成し、マユを描いたら、 「ヘタクソッ!」と (殆ど花嫁メイクさんから)書き直されてしまった。 ・・・だ~か~ら~、初めてなんだってば!化粧するの自体!・・・
どうにかこうにかメイクが終わり、次は頭。 フィガロの合唱女性は、小さいボンボンのようなものがついたネット(?!)(ロミオと ジュリエットのジュリエットが頭に付けているようなヤツ)を頭に付けるそうだ。 数人で、つけ方を教えてもらいに床山へ。 私が実験台となり、付けて貰うことに。 「何だい、こりゃ?!むちゃくちゃ長いな!」 ・・・そう、尻近くまでのストレートの超ロングヘアだったのである。 長くて悪かったな!(笑)・・・
床山でネットをつけてもらい、場当たりをやっていると髪を止めていたピンがはずれ、 髪の毛が落ちてきた。陰でこそこそなおしていると、 「何やってんの、そこ!」 ・・・陰だから見えてないと思ったのに~。床山さんの止め方が緩かったんだよ~。・・・
私の初めてのオペラ合唱ゲネプロは、怒られっぱなしで終わった。 (楽しい事も多かったが) へっ、やられっぱなしでは終わらないぞっ! と、ショッカーの群の中で、私は決意した。
< その2 > : くりくりヅラに、アルプスの少女ハイジ 「フィガロの結婚」、その後の「カルメン」ハイライト公演への参加で オペラの雰囲気、衣装やメイクにも慣れ、次は「カルメン」本公演!
フラリと合唱団の所へ来た床山さんが、辺りを見回し一言! 「キミ、カツラね!覚えといて!!」 ↑ どうやら私のことらしい。(^^; ・・・確かに、アタシはかなり茶髪でショートカットさっ・・・ 髪の長さに応じて、自毛(自前の毛)、半ヅラ(部分カツラ)、 オールヅラ(全体カツラ)、三角巾の人がいたが、もちろん私はオールヅラ・・・。
ゲネプロ時、メイクを終え合唱メイクチェック者(花嫁メイク どころか、ちょっとウマイ素人)の所へ。 「今度は上手く、マユ書けたじゃな~い!」 そう、私は頑張ったのだ! スレたタバコ女工を演出するため、合唱メイクチェック者の言う通り 太いマユはどうらんでつぶし、あくまでイヤラシク細く・・・。 パシリでソリストのメイク室に入ると、プロのメイクさんが 「何?!そのマユ!書いたげるから、取っておいでっ!!」 と、またもや叫ばれてしまった。(;_;) ・・・合唱メイクチェック者の言う通り書いたのにぃ~・・・ ・・・やはり花嫁メイク・素人メイクではダメなのだ・・・
メイクを直して、床山へ。カツラをつけて貰うためである。 「ケンカのシーン、中央でハデにやるように(演出家から)言われたので ガッチリお願いします。」 と言うと、 「何でそんなのを、こんな髪が短いのにやらせるんだよー! オペラやってる人は、髪、長くなくっちゃ!」 ・・・んなこと言われたって、まさかカツラかぶるなんて思わないし、 主催側から特に(髪型変えるな、切るなとか) 指示無かったし~私だけが悪いのか~?ド素人だから、よくわかんないんだよ~・・・ 「フィガロの結婚」では、尻近くで長すぎると文句を言われ、今回は茶髪のカリアゲで 短いと文句を言われ・・・ (↑単に、髪型が両極端という話もあったりする。(笑))
タバコ女工の衣装を着た。タンクトップの上に七分袖のブラウスを 重ねる。 友人のタンクトップがフリル付きでかわいいアイボリー色なのに比べ、私のは どうみても色・生地ともに濃い肌色の袖無しババシャツといった風情。 おまけに被りのブラウスは、襟のゴムが伸びており、だれ~んとしている。 仕方がないので、オジサマ方にサービスの肩出し衣装となる。(^^; ケンカの時はコレを脱いで、タンクトップ一枚にペチコートのみ! 更にオジサマがたに大サービス状態となる。 せっかくだから悩殺して、金持ちのパパでも作りたい気分である。(笑)
メイク・ヅラが出来上がり、衣装をつけて鏡を覗くと・・・「私は誰?!」状態。 タヌキ顔(目はくりっとしている方)に、あくまでもイヤラシク細いマユ、 ぐりぐりカールのオールヅラ。 そして、 「あぁ~っ、これカワイイ~ッ!アルプスの少女ハイジみたぁ~い!」 と、衣装さんが厳選したスモーキーピンクのワンピース。 (↑ 町衆の時の衣装) ・・・全てが、自分の顔・体型・性格と似合わない!!・・・ 各パーツ毎に見るとそうでもないのだが。 なぜだか、少々、物悲しい気分になった・・・。
< その3 > : たまには(しょっちゅう?!) 怒る、嘆く、トドのしぶ オペラは楽しい、オペラは面白い! ・・・しかし、時には憂鬱になることもある。
今まで参加してきたオペラは、全て日本語公演であった。 しかし、2000年1月に参加したオペラコンサートは、原語(イタリア語)で あった。
参加者の半数以上は一般コーラス(特にママコーラス)で、イタリア語の歌に 慣れていない人が多かった。 そのせいもあり、主催側ではまず対訳のプリントを作成。 イタリア語の歌詞・各単語の意味・対訳が載っている。 そして練習は、単語の読み方から始まった。 かなり時間をかけて、1つ1つの発音から練習した。 時には、たまたま来崎していたイタリア人を捕まえて、発音の手本をして 戴いたり。 歌う時、場面設定についての説明は、これも時間をかけて何度も説明を 受けた。
「ここは、こういう場面。皆さんは、××(農民・とあるサロンでの男女 など)の役。例えばこんな場面があったりこんなのがあったり・・・」など。 ちょっと不安な人のため、今まではしたことのない、パート練習(殆ど 音取り)も取り入れ、一部の合唱団員からの要望も受け入れ、音取り テープも作成し・・・と、主催側は、かなり労力を使っていたようだ。
そんなこんなで何ヶ月も練習を重ねていき、本番1ヶ月前くらいだった ろうか。 主催側の自宅でのパート練習時、演目のLDをホンのちょっとだけ見せて いただく機会があった。 その時、耳にした会話である。 「へぇ~、こんな場面で、こんな話やったとねぇ~!」 この話を聞いたとき、私は非常に腹が立った。 「アンタは今まで練習に参加して、何をして、何を聞いていたんだ!! あれだけ散々、説明を受けただろーが!!」
勿論、こんな人ばかりではないのは分かっている。 だが、最近は、この手合いが多すぎる!
わからない発音等を聞くのは良いと思うが、音取り等は個人で責任持って 進めるべき作業だ。 音取りテープを要求するなど、ハッキリ言って、ずうずうしい。 場面設定の説明を受けてもイメージが涌かなければ、自分で勉強するべきだ。 その他大勢とは言っても、オペラの合唱であるから、各自が役付けをし、 「自分はこんな役でこういう設定」というものを持たないと、演技ができない ではないか!これがオペラ合唱の醍醐味だというのに。 内容把握は、とても大切。動作や表情に、大きな違いが出てくる。 CDを何度も聞いたり、映像を見たり、本を読んだり。 いくらでも自分で勉強して、参考にできるはずだ。 自分が持っていなければ、買わなくても、持っている人から借りたり、 一緒に聞いたり・・・と、色々手だてはあるはずだ。
この市民オペラは、誰でも来い!というわけではなく、皆、 オーディションを受け、合格した者だけが参加資格を持つというもの だった。(私が参加したものは全て同様) 自分の意志でオーディションを受けたのであるから、参加する事に ついては、各自責任があるはずだ。 (よくある子供のピアノレッスンのように、親が強制したわけではない!)
また、そう高い値段ではないにしろ、客はチケット代を払って公演を 聞きに来る。 その金についても、参加者には責任がある。プロ・アマ、金額の大小など、 関係ない。
これらを総合して、舞台に立つということは、色々な責任が伴う、と 私は考える。 自分でその舞台に立とうと参加意志を示した以上、その責務はキチンと 果たすべきだ。 厳しいと思われるかもしれないが、責務が果たせないのなら、参加すべき ではないとさえ思う。 ハッキリ言って周りの迷惑だ。 ↑ 誤解の無いように。歌のウマイ・ヘタではなく、内容の問題である。 小さいことを言うとキリがないが、練習の出欠連絡1つ取っても。 連絡が無いと、参加人数の把握が出来ない等。 こんな小さな所から。
1つの舞台を作り上げるということは、見える所だけでなく、見えない所 でも、多くの人々の手と労力と時間が必要だ。 その事を考えると、たった1回の練習でも、ムダにすべきではない、と 私は思う。
以前、「オペラは総合芸術」という事を耳にした記憶がある。 その時はまだ歌の稽古に通い始めたばかりで、オペラの経験も浅かった 頃なので、「ああ、オケがあって指揮者・演出家がいて、歌い手がいて、 あと大小道具・照明・衣装・メイクがあって・・・」と、簡単に考えていた。 しかし、オペラ参加の回数を増す度に、それだけではないことに 気付かされる。
練習会場の場所取り、スケジュール調整・連絡、練習ピアニスト・ 指導者の手配等々。 本番近くなると、本指揮者・演出家とのスケジュール調整や稽古の 段取り、本番ともなると、全員分の弁当手配、楽屋の手配、チケット もぎり等々。 ホンの小さな事ではあるけれど、何と多くの人々の働きがあることだろう。 また、その労力も相当なものではなかろうか。 そしてまた、そこに多くの費用がかかるのも現実だ。
本番当日の演奏ではオモテ立って見えてこない、沢山の「縁の下の力持ち」達に 支えられて、私たちは本番の板に付くことができるわけである。 多くの人々の手と労力と時間が総合されて作り上げられる舞台であるから、 「総合芸術」と呼ばれるのだと思う。
こういったことを理解して参加している人々は、一体何人いるのだろう・・・ と、ふと腹立たしかったり、物悲しかったりすることがある。
< その4 > : 重量制限アリ? しかし、2000年1月に参加したオペラコンサートは、原語(イタリア語)で
「フィガロの結婚」の合唱に参加したときの話である。
とある場面で男女がそれぞれカップルになって歌っていた。 演出家が、「一番下手側のカップル手をあげて~!」 ・・・私のカップルである。
私とその相方を見て、演出家は一瞬「う~ん」と沈黙。
・・・この沈黙は何なんだ?・・・
「じゃ、アナタね、この脚立の上で歌って!登るのは2・3段で いいから。」とのこと。 指示通り脚立に登ろうとすると、脚立がギシギシ、きしんで揺れる。 高さはそんなにないのだが、揺れるのがコワイのだ! 大丈夫か?壊れないのか?
・・・この脚立、重量オーバーなのか?・・・
「この脚立、大丈夫でしょうか?すごく揺れるんですけど・・・」 近くにいた舞台監督に言うと、 「大丈夫、大丈夫!本番は固定するから!」 とのこと。
・・・固定って、下が動かないように?それとも補強の意味?・・・
本番では、「固定」して戴いたおかげで、脚立自身は動くことなく、 きしんで揺れることも全くなく、気分良く歌わせて戴くことができた。
演出家の一瞬の沈黙は、この「固定」の原因によるものと推定される。
|