血管内皮機能検査(FMD)で動脈硬化を早期発見 日本人の死因の約30%は動脈硬化を原因とする心筋梗塞や脳血管障害によって占められています。この動脈硬化を早期に発見し、治療することができれば、大変有効な疾病予防対策となるでしょう。当院では新たな検査機器購入により、今年1月から、身体に苦痛を与えず動脈硬化を診断・評価する血管内皮機能検査(FMD)ができるようになりました。
血管内皮機能とは?
私たちの動脈血管は3つの層からできていて、一番内側にある血管内皮細胞は一酸化窒素(NO)という善玉のガスを作り、血管を広げようとしています。血管内皮機能とはこの広がりやすさの程度をさしています。いったん血管の内皮が傷つくと血管が広がりにくくなり(動脈硬化初期)、その後、血管の壁が厚く硬くなっていき(動脈硬化の進展)、最終的には血管がつまってしまいます(動脈硬化の破綻)。(下図)
血管内皮を傷つけてしまう原因は?
年齢、肥満、喫煙、運動不足、糖尿病、高血圧、脂質異常症、遺伝、過度のストレスなどが血管内皮を傷つけ実年齢以上に血管の老化を加速させます。FMD検査とは?
安静にベッドで横になっていただいた状態で、前腕を圧迫し、開放した後にどれだけ腕の動脈血管が広がるかを超音波でみる検査です。血管内皮機能が低下していると広がりが悪くなります。FMD値が大きいほど健康でいきいきした血管、値が小さいほど傷んだ血管ということになります。検査は20分ほどで終了しその場で結果がわかります。
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FMD検査を行うとどんなよいことがあるか?
動脈硬化は内皮機能の障害から始まり、自覚症状がなく進行します。FMD検査によって、自覚症状のないうちから早期に動脈硬化を発見できるほか、薬、運動療法、食事療法などの治療効果の判定にも有用です。一例として、コレステロールの高い患者さんが、コレステロールの吸収を抑えるお薬を内服した結果、LDLコレステロールの値が下がり、FMDの値が改善したケースを御紹介します。患者さん御自身も血管の広がり具合を目で見ることができ、納得して薬を飲み、生活習慣の改善にも取り組んでおられます。
検査を受けてみたいと思われる方は
病院におかかりの方は担当医に、初めて受診される方は内科、消化器科の外来受付に、健診でお越しの方は健康管理センターの窓口にお気軽に問い合わせください。